〜 小児カイロプラクティックについて 〜


オーストラリアカイロプラクティック委員会は今年3月、

カイロプラクターには2歳以下の子供に対する背骨の調整を禁止させると発表した。

個人的に今回の決定は政治的な要素が強く、オーストラリアに住む子供達の事を考えればとても勿体ない事をしていると感じる。



米国にはICPA(国際小児カイロプラクティック協会)という組織が存在する。

ICPAはICPA認定プログラムの提供 (子供と妊婦に特化したカイロプラクティックケアを学ぶ)、エビデンスに則った小児カイロプラクティック研究を行うなど

常に社会へ小児カイロプラクティックケアの安全性と有用性を示して来た。

ICPA認定カイロプラクターの紹介ウェブページもあり、地元のカイロプラクターを探すことも出来る。



シャーマンでは、小児へのカイロプラクティックケアを推奨している。

シャーマンカレッジのカリキュラムに小児カイロプラクティッククラスまであるくらいだ。

小児カイロプラクティッククラスには2つあり、

必須クラスとアドバンスクラスが提供されている。

講師はICPA認定のベテランドクター達が教えてくれる為、常に講義中の質疑応答の質が高い。

クラスでは発生学、小児へのスパインチェック方法、身体検査方法、アジャストメント方法などを学ぶ。

赤ちゃんへのアジャストメントは本当に優しい刺激で行い、それは自分の指で眼に優しく圧を掛けてマッサージする様な圧力に近い。


カイロプラクターが赤ちゃんや子供達の背骨と神経系のケアに力を入れるのには理由が在る。


赤ちゃんはお母さんの細い産道を通って生まれてくる。

お母さんが赤ちゃんを産むために力む力は想像以上に強く、赤ちゃんが体験する圧力は約12kg。









20190330060406ad7.png

吸引分娩を行なった場合の圧力は更に上がり約20kg。











201903300607519c0.jpeg

更に必要な場合には、赤ちゃんの首を捻り引っぱるという力も加算される。





赤ちゃん自身の体重がたったの2.1-3.7kgということを考えると、

出産過程に於ける赤ちゃんへの身体的なストレスは相当大きいと言えるだろう。


米国ハーバード大学研究員TowbinはSIDS(乳幼児突然死症候群)と出産に関する研究を行い、

「自然分娩では新生児の上部頸椎領域で椎骨変位が発見され、鉗子を使用した分娩の場合は上部頸椎領域に加え下部頸椎(C7)から上部胸椎(T1)の椎骨変位が発見された。

新生児死亡ケースの33%には甚大な脊髄神経又は脳幹への損傷が確認された。

SIDS新生児の17人中10人にはC1(第一頸椎)の変位が確認された。

我々は逆子分娩と脊髄神経損傷の関連性を研究し、分娩中に新生児の足を引っ張るなどの方法により、脊髄神経線維は5cm程引き伸ばされる(新生児の脊髄神経は最大伸長時でも約0.6cmしか伸びない)。研究では特にC7-T1領域で脊髄神経損傷が確認された。」

などと発表した。


赤ちゃんのみならず、全ての人々にとって神経系は最も重要な器官の1つ。

身体の治癒、消化、吸収、排泄、呼吸、血液供給量の調整、体温調節、免疫力などなど

神経系は身体全体の機能を常にコントロールしている。



その神経系に脊椎サブラクセーションという干渉が起こっていた場合、オーストラリアでは新生児は法律上カイロプラクティックケアを受けることが出来ないと言う事だ。


干渉を抱えたまま過ごす2年間と

神経系に干渉無く過ごす2年間

人生の質、身体機能の質は同じだろうか?



カイロプラクティックは脊椎サブラクセーションという神経系への干渉を取り除き、身体本来の機能を取り戻す手助けが出来る。










20190330061050829.jpeg

生まれた瞬間からカイロプラクティックケアを受けるという事は、早い段階で背骨の神経伝達干渉の発見とケアが出来るということ。



アメリカでは多くの子供達やお母さん達がカイロプラクティックケアを利用しているが、もしかすると日本では、赤ちゃんや子供達もカイロプラクティックケアを受けられることを知らない人の方が多いのかもしれない。


小児カイロプラクティックケアは

親御さんや学校の先生方、小児科医や産婦人科医などの先生方も知っておいて損はない

素晴らしいライフケアオプションだと想う。


子供達が本来持っている身体の機能を取り戻すことで

彼らの健康はより良い方向へ向かうだろうか?

彼らの成長により良い影響があるだろうか?

彼らの笑顔はもっと増えるだろうか?

彼らの10年、20年後の未来に良い影響を与え得るだろうか?





今一度考えてみて欲しい。











「貴方の身体を創り上げた力が、貴方の身体を癒す。」

Dr. B.J.Palmer




〜 カイロプラクティック画像分析の重要性 〜

先日、the World Federation Chiropractic Research Council (WFCRC) が


「レントゲン撮影が、効率的な治療の為に臨床上定期的に必須であると推奨する様なカイロプラクティックの診療ガイドラインは無い。


患者の安全性を高める為に、画像分析を患者に推奨する上での十分な根拠を理解していない。」


というクレーム(参照:
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1559325818809584)を公に入れたが、逆に必要であるとして意見を却下された。



何故カイロプラクティックにとっても画像分析が大切なのか?


以下に自身の意見を述べたいと想う。


まずクライアントへの安全性の確保という上で考えれば、画像分析は必須と言っていい。


特に椎骨に対するアプローチをするカイロプラクターにとって


クライアントが安全に施術を受けられる状態か否かの判断に、画像分析は欠かせないだろう。


レントゲンなどで身体の内部(特に背骨の構造)を知ることは


1. クライアントが安全に施術を受けられる状態かどうかの判断材料
2. 他の医療機関への紹介が必要かどうかの判断
3. 背骨の構造把握
4. 正確な椎骨変位の特定
5. クライアント一人一人に合った施術方法の決定
6. 施術精度の向上
7. 科学的かつ客観的なサブラクセーションエビデンスの提示


頸椎領域だけでも













20190128080751cb8.jpeg

後頭骨環椎癒合(引用元:https://goo.gl/images/pxv2iS)














201901280810033da.jpeg

頭蓋底陥入症(引用元:https://goo.gl/images/PVri7Y)













他にも歯突起の無形成症や癒合椎


リウマチによる環椎横靭帯の弛緩レベルや椎骨の退行変性レベル


骨折や靭帯損傷


などと言われる状態を実際に目で確認するには


画像分析をする必要があるだろう。


もしカイロプラクターが画像分析をしないで施術すれば、上記の例のようなクライアントに対して未然に防げるはずの施術事故などを起こす危険性を十分にはらんでいると言える。






ある男性が車の事故で救急治療室に運ばれたが、軽度な外傷だった為レントゲン撮影する事無く治療が行われた。


その数日後、男性はかかりつけのカイロプラクターのオフィスを訪れた。そのカイロプラクターはレントゲンを撮って背骨の状態を確認した。


そこでハングマン骨折(軸椎関節突起間骨折)が見つかり、クライアントは直ちに病院へ搬送され手術することになった。














20190128080351b42.jpeg

ハングマン骨折(引用元:https://goo.gl/images/fafdgX)













この男性は骨折後も治療すること無く数日過ごしていた。自覚症状なども軽度だったからだという。


彼が最終的に手術を受けるまでの数日間、


重篤な状況に陥る事無く朝を迎えられたこと自体が


奇跡だと言われる程の骨折だったそうだ。



クライアントの状態が軽度だからレントゲン撮影しなくても大丈夫・・・




それ本当に大丈夫か???






カイロプラクティックの画像分析



大事だね。




















「身体の内部で何が起きているのか?どうなっているのか?実際に画像で確認しない限り、貴方の判断は予測でしかありません。」

Laura Orndorff D.C.













〜 節目の年 〜

新年明けましておめでとうございます。



平成三十一年、平成から新たな年号に変わる節目となる今年は


自身にとっても大きな節目を迎えます。


カイロ学生(DC2B)から

いよいよDoctor of Chiropractic(D.C.)としてスタートを切る日が近づいて来ました!


卒業式は六月中旬。


出席されたい方は遠慮なく御連絡下さい(笑)




そういえば人生で初めて


黄金に輝くダイヤモンド富士を初夢で観て



単純に凄い勇氣貰いました。


霊峰富士と日の出


胸が熱くなりますね!!



今年の目標を片っ端から達成してやろうと想います。




Diamond-Fuji
それでは本年も宜しくお願い致します。


磯部博文 DC2B











「人の心は玉葱のようだ。外側の皮を剥いて行き、その芯まで辿り着くことで、ようやくその人の本心が理解出来る。だから皮の部分が少し痛んでいた、腐っていたからといって捨ててしまうのは、その人の本心を理解する前に諦めることと似ている。」

Thom Gelardi D.C. (シャーマンカレッジ創設者)











〜 ジャパニーズカイロプラクターズの訪問 〜

先日、日本から賀来 史同先生をはじめアッパーサービカルカイロプラクターの方々がシャーマンカレッジを訪れた。


シャーマンカレッジの校内改修や


来年の2月にはいよいよジェラルディ学生センターの完工式が行われるなど


今シャーマンカレッジは大きく変わろうとしている。


賀来先生御一行が前回シャーマンを訪問された当時と比べれば


現在の変わり様に随分驚かれた事だろう。



ホストのDr. トム&ベティジェラルディや現シャーマン学長のDr. コルデロと副学長のDr. コーエンなど、錚々たる顔ぶれが賀来先生達のシャーマン訪問を歓迎していた。


有難い事に、自分もシャーマン訪問に同行させて頂いた。


面白かったのが上部頸椎領域の解剖。














20181216091749284.jpeg

ラボにて♫














上部頸椎関節や靭帯、筋肉の付着や脊髄の構造を実際に観て触れて感じる。


これは貴重な経験に成った。


ランチでは皆それぞれカイロプラクティック談議に花が咲き、熱い時間はあっと言う間に過ぎていく。





今回の賀来先生とグループの先生方との交流は


シャーマンカレッジがくれた素晴らしい御縁


また自分にとっての人生の財産が出来た。



















20181216091918b77.jpeg

Dr. トム ジェラルディと賀来先生を囲んで




















「間違っても「病気」「症状」を治す手助けは避けなければなりません。私達が手助けするのは唯一「サブラクセイション」からの解放なのです。」

賀来 史同 (上部頸椎カイロプラクティック -哲学・科学・芸術 - より)














〜 テクノロジー X カイロプラクティック 〜

先日シャーマンが提供する選択クラスの一つ「EPIC (Evolutionary Percussive Instrument Corrections)ベーシック」を修了した。


EPICとは、オーソスパイノロジーやAO(アトラスオーソゴナル)といった機械を使ってアジャストメントを達成させる上部頸椎テクニックの一つ。


EPICは従来のオーソゴナル理論に加え、ブレアテクニックの頸椎関節理論を合わせたハイブリッドなレントゲン分析方法を発案


サブラクセーションを安全かつ効率良く解消するために、脊柱工学に基ずき独自のレントゲン分析ソフトウェアを用いて


特別な計算式からテーラーメイドなラインオブドライブを導き出す


そして機械が生み出す微弱な音の衝撃波によりアジャストメントを達成させる。



EPIC創始者のDr. Stan Pierceの講義で、


「機械によるアジャストメントの利点と欠点。

手によるアジャストメントの利点と欠点。

貴方はどう考えますか?それは何故ですか?」


という質問には考えさせられた。


手の利点を考えるのが面白い。




オーソゴナルの世界観はカイロプラクティックに大きな革新をもたらした。


The Atlas Specific(1941)の著者であるDr. Aleck Wernsing


グロースティックテクニックの創始者Dr. John F. Grostic


特にこのお二人のカイロプラクターの功績が大きいと考えられている。














201811240418043a7.jpeg

Dr. Wernsingの功績




1. BJの上部頸椎理論に多大な影響を与えた

2. 1934年にOrthoprotractorというアトラスサブラクセーションを数字で測るアイデアを発案

3. 1936年にはサイドポスチャーテーブルに角度を付けられるよう改良

4. ヘッドピースの頭頂骨サポートを乳様突起ブロックへと変更

5. 後頭顆サークルコンセプトを発案

6. The Atlas Specific(1941)を発表

















201811240418170db.jpeg

Dr. John F. Grosticの功績





1. 自動式ヘッドクランプを開発

2. レントゲン用回転椅子の開発

3. 鉛フィルターの開発

4. 独自のレントゲン分析法を発案

5. 仰臥位レッグチェックの発案

6. ポストX-rayの採用

7. Palmer HIOテクニックを改良



Dr. Grosticがまだカイロプラクターになる前、彼はホジキンリンパ腫で苦しんでいた時にBJのリサーチクリニックを訪れた。


脊椎サブラクセーションから解放された彼は、身体の持つ大きな可能性に感動し遂にはパーマースクールを卒業してカイロプラクターと成った。


BJリサーチクリニックを去り、その後も他のカイロプラクターにケアをしてもらっていたが


BJと他のカイロプラクターのリスティング分析とアジャストメントの差に疑問を持ち、サブラクセーションの分析とアジャストメントをより科学的で再現性の高いものにするべく研究を開始。



自身の研究を後輩たちに伝え、その中には後のNUCCAテクニック創始者のDr. Ralph Gregory、そして後のOrthospinologyテクニック創始者のDrs. J.K Humber、T.O. Humber、James McAlpine、Bobby Smith、Roy Sweat(1981年にはAtlas Orthogonalテクニックを考案)がいる。




近代テクノロジーを存分に活かし、既存のレントゲン分析とアジャストメント機械、更にはプラクティスマネジメントの形にも新風を入れたEPIC。













2018112404192169e.png













更に独自のソフトウェアによって、世界中でEPICを実践するカイロオフィスが常にケースマネジメント情報を共有し、ケース毎の最適な分析とアジャストメントデータを更新し続けている。


レントゲン分析、アジャストメント回数、ホールド期間、上部頸椎以外へのアジャストメント部位と回数、サブラクセーションの解消又はホールドが難しいケースの情報などなど・・・それらが全て集められ、日々研究されているわけだ。



その話を聞いた時、自分は身震いした。


メチャメチャ面白い発想するなと。


リサーチのデータ収集やケーススタディの共有にと、カイロプラクティックの為のテクノロジー開発はこれから益々進んでいく分野だろう。



これでクライアントが何処のEPICオフィスを訪れようが、クライアントのファイルデータは承諾の元に共有される。


機械によってアジャストメントの刺激量は統一され


リスティングに計算式を採用する事でクライアント毎に明確なラインオブドライブが共有される。


これでより再現性の高いカイロプラクティックケアの提供が広い形で展開出来るわけだ。


事実ドバイやヨーロッパでもEPICのオフィス展開が計画されている。





システムとして非常に興味深い。


最先端のテクノロジーを自分のプラクティスに活かす柔軟な発想力があれば、その可能性は果てしなく広がるだろう。





学びに終わり無し


今回も素晴らしい氣付きと発見が在った。


















“Forever striving to improve our quality of care, we will always look for the next conceptual or technological breakthrough that will help us achieve better spinal corrections and optimal patient health.”

「私たちは常にケアの質を高める為に努力し続けます。より良い脊柱矯正とペイシェントの最適な健康達成の助けになる、そんな既成概念を打ち破る次世代的概念や科学技術を探し続けます。」

EPIC














プロフィール

ISOBE HIROFUMI

Author:ISOBE HIROFUMI
米国のストレートカイロプラクティック大学、シャーマンカレッジへ留学中。

カレンダー

08 | 2019/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

最新記事

アーカイブ

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR