〜 テクノロジー X カイロプラクティック 〜

先日シャーマンが提供する選択クラスの一つ「EPIC (Evolutionary Percussive Instrument Corrections)ベーシック」を修了した。


EPICとは、オーソスパイノロジーやAO(アトラスオーソゴナル)といった機械を使ってアジャストメントを達成させる上部頸椎テクニックの一つ。


EPICは従来のオーソゴナル理論に加え、ブレアテクニックの頸椎関節理論を合わせたハイブリッドなレントゲン分析方法を発案


サブラクセーションを安全かつ効率良く解消するために、脊柱工学に基ずき独自のレントゲン分析ソフトウェアを用いて


特別な計算式からテーラーメイドなラインオブドライブを導き出す


そして機械が生み出す微弱な音の衝撃波によりアジャストメントを達成させる。



EPIC創始者のDr. Stan Pierceの講義で、


「機械によるアジャストメントの利点と欠点。

手によるアジャストメントの利点と欠点。

貴方はどう考えますか?それは何故ですか?」


という質問には考えさせられた。


手の利点を考えるのが面白い。




オーソゴナルの世界観はカイロプラクティックに大きな革新をもたらした。


The Atlas Specific(1941)の著者であるDr. Aleck Wernsing


グロースティックテクニックの創始者Dr. John F. Grostic


特にこのお二人のカイロプラクターの功績が大きいと考えられている。














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Dr. Wernsingの功績




1. BJの上部頸椎理論に多大な影響を与えた

2. 1934年にOrthoprotractorというアトラスサブラクセーションを数字で測るアイデアを発案

3. 1936年にはサイドポスチャーテーブルに角度を付けられるよう改良

4. ヘッドピースの頭頂骨サポートを乳様突起ブロックへと変更

5. 後頭顆サークルコンセプトを発案

6. The Atlas Specific(1941)を発表

















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Dr. John F. Grosticの功績





1. 自動式ヘッドクランプを開発

2. レントゲン用回転椅子の開発

3. 鉛フィルターの開発

4. 独自のレントゲン分析法を発案

5. 仰臥位レッグチェックの発案

6. ポストX-rayの採用

7. Palmer HIOテクニックを改良



Dr. Grosticがまだカイロプラクターになる前、彼はホジキンリンパ腫で苦しんでいた時にBJのリサーチクリニックを訪れた。


脊椎サブラクセーションから解放された彼は、身体の持つ大きな可能性に感動し遂にはパーマースクールを卒業してカイロプラクターと成った。


BJリサーチクリニックを去り、その後も他のカイロプラクターにケアをしてもらっていたが


BJと他のカイロプラクターのリスティング分析とアジャストメントの差に疑問を持ち、サブラクセーションの分析とアジャストメントをより科学的で再現性の高いものにするべく研究を開始。



自身の研究を後輩たちに伝え、その中には後のNUCCAテクニック創始者のDr. Ralph Gregory、そして後のOrthospinologyテクニック創始者のDrs. J.K Humber、T.O. Humber、James McAlpine、Bobby Smith、Roy Sweat(1981年にはAtlas Orthogonalテクニックを考案)がいる。




近代テクノロジーを存分に活かし、既存のレントゲン分析とアジャストメント機械、更にはプラクティスマネジメントの形にも新風を入れたEPIC。













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更に独自のソフトウェアによって、世界中でEPICを実践するカイロオフィスが常にケースマネジメント情報を共有し、ケース毎の最適な分析とアジャストメントデータを更新し続けている。


レントゲン分析、アジャストメント回数、ホールド期間、上部頸椎以外へのアジャストメント部位と回数、サブラクセーションの解消又はホールドが難しいケースの情報などなど・・・それらが全て集められ、日々研究されているわけだ。



その話を聞いた時、自分は身震いした。


メチャメチャ面白い発想するなと。


リサーチのデータ収集やケーススタディの共有にと、カイロプラクティックの為のテクノロジー開発はこれから益々進んでいく分野だろう。



これでクライアントが何処のEPICオフィスを訪れようが、クライアントのファイルデータは承諾の元に共有される。


機械によってアジャストメントの刺激量は統一され


リスティングに計算式を採用する事でクライアント毎に明確なラインオブドライブが共有される。


これでより再現性の高いカイロプラクティックケアの提供が広い形で展開出来るわけだ。


事実ドバイやヨーロッパでもEPICのオフィス展開が計画されている。





システムとして非常に興味深い。


最先端のテクノロジーを自分のプラクティスに活かす柔軟な発想力があれば、その可能性は果てしなく広がるだろう。





学びに終わり無し


今回も素晴らしい氣付きと発見が在った。


















“Forever striving to improve our quality of care, we will always look for the next conceptual or technological breakthrough that will help us achieve better spinal corrections and optimal patient health.”

「私たちは常にケアの質を高める為に努力し続けます。より良い脊柱矯正とペイシェントの最適な健康達成の助けになる、そんな既成概念を打ち破る次世代的概念や科学技術を探し続けます。」

EPIC













〜 カイロプラクティックとは、脊椎サブラクセーションに拘ること 〜

今学期もあと1ヶ月程で終わろうとしている。

自分の日常の中にクライアントのケアが加わった事で、人の人生に関わる機会が増えた。



クライアントの一人にN氏がいて、

彼は数年に渡り腰、首、足、腕と全身に問題を抱えていた。


話しの中で、「身体が痛くて、満足に息子と外で遊んでやれないんです。」という彼の表情と言葉が印象的だった。


カイロプラクティックの目的(脊椎サブラクセーションケア)とカイロプラクターの役割を伝え、ケアを開始。


数週間後に、彼は久しぶりに息子さんと追いかけっこする事が出来たと嬉しそうに話してくれた。


会う度に彼の表情に元氣と自信が漲っていくのを目の当たりにして


人の力と可能性って凄いな

イネイトグッジョブ


と心の中でガッツポーズ。


二ヶ月後には仕事を変えて、タバコもやめて、家族との時間を愉しんでいる彼がいた。


ヘルスセンターに来た当時とはまるで別人のようだ。


脊椎サブラクセーションからの解放は


パワフル。



脊椎サブラクセーションケアで人生の質に貢献する。


最高にやり甲斐在る仕事だ。
















“No philosophy lectures though really take the place of a good adjustment of correcting a subluxation.”

「サブラクセーションを正す素晴らしいアジャストメント、これに取って代わる様な(カイロ)哲学の講義はありません。」

Dr. Thom Gelardi






















~ 国際リサーチ&哲学シンポジウム 2018 ~

先週末、シャーマンIRAPS 2018 (International Research and Philosophy Symposium) が開催された。












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シンポジウムには国内外から多くのDC達が集い、それぞれの研究成果を発表し合う。


毎年参加してるが、研究のアイデアやデータ資料、プレゼン方法など兎に角新しい学びを得られるイベントだ。



IRAPS


脊椎サブラクセーションを皆で科学する場所


脊椎サブラクセーションを皆で哲学する場所














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シャーマンでカイロ哲学の講師を務める、Dr. Bill Decken















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上部頸椎テクニック EPICの使い手、Dr. Stan Pierce















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Annals of Vertebral Subluxation Researchの創設者であり、シャーマンのリサーチ・エビデンスプラクティス主任のDr. Chris Kent













Dr. Kentのプレゼンで引用した言葉がとても興味深かった。



"If one wished to kill a profession, to remove its cohesion and its strength, the most effective way would be to forbid the use of its characteristic language." Kenneth Hudson (1978)



簡単に和訳すると


「もし誰かがある職業を消し去りたいと願うなら、その職業の団結と強みを取り去ることである。最も効率的な方法は、その職業の特性を表す言葉の使用を禁ずることである。」




Dr. Kentは実際にリサーチ文献を検索して、特定の言葉がリサーチ文献全体で何%ヒットするのかを調べたデータを見せてくれた、


(カイロプラクティック)アジャストメント」で検索がヒットしたのは文献全体の10%程度


サブラクセーション」で検索がヒットしたのは10%程度



それ以外の文献では、アジャストメントではなく「マニュピレーション/コレクション(矯正)」が検索結果の多数を占め



サブラクセーションではなく、「ミスアライメント」、「関節の固定化」、「関節機能不全」などが検索結果の多数を占める



「アジャストメント」と「マニュピレーション/コレクション(矯正)」は、カイロプラクティック用語でいえば全く別物だ。


また、


「脊椎サブラクセーション」と「関節機能不全」も別物




カイロプラクティックアジャストメントとは、


カイロプラクターが脊椎サブラクセーションを解消させる為に行う脊柱への施術。


サブラクセーション解消の手助けを目的として行なわれる。





マニュピレーションまたは矯正とは、


シンプルに言えば、術者が脊椎サブラクセーションを対象にせず脊柱へ施術を行うこと。


痛みの緩和、症状の解消、病気の治療などを目的に行われる。






脊椎サブラクセーションとは



1. 椎骨の変位

2. 神経孔の狭窄

3. 神経線維への圧力

4. メンタルインパルスへの干渉



上記の条件が揃った身体の状態。


脳と身体を繋ぐ脊髄神経への干渉として、直接的又は間接的に脳機能と身体機能へ影響を与える。







関節機能不全とは


可動域の制限や硬直、または不安定性などで関節本来の機能を損なうこと。








カイロプラクティックのリサーチ文献にも関わらず「関節機能不全」や「マニュピレーション又はコレクション(矯正)」という言葉が使われるのは何故か?



カイロプラクティック大学によってカイロプラクティックの定義や使う言葉が違うから?社会にカイロプラクティックを”医療”として分かり易く伝える為?医療業界に”認めてもらう”為?



先日あるDCから興味深い話しを聞いた。



彼は


「AMA(米国医師協会)が1970年代に開催した評議会でカイロプラクティックが議題に上り、


どうやってカイロプラクティックをヘルスケア業界から消すかが議論されました。


その手段として、まずカイロプラクティックを医療に取り込み


そこでカイロプラクティックをオステオパシーや理学療法、などと同じ分野として統合させ


更に使用する「言語」や「役割」も統合させる。


つまり脊椎サブラクセーションやアジャストメントというカイロプラクティック特有の言葉を排除して


オステオパシーや理学療法士が行う「関節機能不全」や「関節不整合」を対象にした「関節矯正」をカイロプラクターにも強いる訳です。


そして締めは独自性を失ったカイロプラクティックを業界から消す。


彼らのプランが進行しているという兆候は、


”カイロプラクター”たちが実際にリサーチ文献に使用する言葉の傾向が物語っています。


”カイロプラクター”が「関節機能不全」や「マニュピレーション/コレクション(矯正)」などの言葉を代用して使っている。


それらは理学療法士などもリサーチ文献で使う言葉です。


私達がやっていることは彼らと同じなのでしょうか?」











カイロプラクターがカイロプラクティックを理解すること



カイロプラクターがカイロプラクティックのみを実践すること



そんな当たり前のことをやるだけで



カイロプラクティックはその独自性を護り、輝かせることが出来るんだけどな。





















"Chiropractic is a name I originated to designate the science and art of adjusting vertebrae. It does not relate to the study of etilogy, or any branch of medicine. Chiropractic includes the science and art of adjusting vertebrae - the know how and the doing."

「カイロプラクティックとは、私が脊椎調整に於ける科学と芸術を指して付けた名称である。
それは病因学或いは他の如何なる医学分野とも関連しない。
カイロプラクティックは専門的知識や技術といった、脊椎調整に於ける科学と芸術を有する。」

 Daniel David Palmer(カイロプラクティック創始者)















~ 脊椎サブラクセーションフリーという生き方 ~

今日はスパータンバーグ メソディスト カレッジにお邪魔し、生徒さん達にカイロプラクティックケアの一端を体験してもらった。


カイロプラクティックケアを以前受けたことがあるかと学生達に聞くと


結果は0名!!!


誰一人としてカイロプラクティックを受けたことが無いと言う。



それでも


左右で首の温度が違ったり、筋肉のテンションに左右差があったり、首の可動域が左右で大きく違ってたりなどなど



普段自分では氣が付かない身体の状態を知り、カイロプラクティックに興味深々の様だった。




ヘルスセンターでの実践、市場や学校などへの訪問で感じるのは


カイロプラクティックという名前だけ独り歩きして


本来の目的が社会に全然伝わっていないということ。



脊椎サブラクセーションにより、脳と身体のコミュニケーションが十分に取れていない状態であれば


身体の全ての機能をコントロールしている神経系に、不必要なストレスを掛け続けている状態な訳だ。




そうなると、自分の身体の能力や才能を存分に使い切れないかもしれない。



とても勿体ないなと想う。





自分を含めて、毎日歯を磨く人は多いだろう。


歯の健康を考えて、歯医者に熱心に通う人もいるだろう。





じゃあ自分の背骨の健康に氣をつけている人はどれぐらいいるだろうか?



「毎日、自分が脊椎サブラクセーションに成ってるかどうか氣に掛けてます♪」なんて一般の人に、自分は出逢ったことが無い。





歯は何本もある。入れ歯やインプラントなどで替えもきくだろう。




でも背骨は皆等しく一本だけ。



一本だけだ。




「背骨ヤバいですね、新しいのに取り換えましょう!」なんてことは出来ない。




替えのきかない大切な背骨とそこを通る脊髄神経の状態のチェックは本当に大切。



今回、背骨と神経系の大切さを沢山の学生達に理解してもらえてとても嬉しかった。




カイロプラクターだからこそ提案出来るライフが在る。



それが「脊椎サブラクセーションフリー」という生き方




一人でも多くの人が脊椎サブラクセーションを知り


カイロプラクティックを自分の人生のスパイスとして利用して欲しいと想う。



















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首の脊椎サブラクセーション図 (http://blairchiropractors.com/wp-content/uploads/2017/08/blair-upper-cerv-chiro-head-aligned-misaligned.jpg)














"Subluxation is very real. We have documented it to the extent that no one can dispute its existence. Vertebral subluxations change the entire health of the body by causing structural dysfunction of the spine and nerve interference. The weight of a dime on a spinal nerve will reduce nerve transmission by as much as sixty percent."

「サブラクセーションは実在します。我々は、誰もその存在に対し議論する余地が無い程サブラクセーションに関する証拠書類を纏めました。脊椎サブラクセーションは、脊柱の構造的機能不全と神経干渉の原因となることで身体全体の健康を変化させます。ダイム(10セント)一個分の圧力が脊髄神経に掛かれば、その神経伝達は60%程減少するでしょう。」

 Chang Ha Suh, PhD (脊柱バイオメカニクスエキスパート、コロラド大学)















~ アニマルカイロプラクターへの道 ~

アニマルカイロプラクティック。


脊椎サブラクセーションケアを脊椎動物に提供するカイロプラクティック。


動物たちもサブラクセーション状態(背骨上に起こる神経伝達干渉)に成り得る


脊椎サブラクセーションフリーで生命力を遺憾なく発揮し、益々快適に生きた方が彼らも愉しいだろう


そんなライフをカイロプラクターとして動物たちへ提案出来たら絶対面白いだろうと想っていた。





近年、動物たちにもカイロプラクティックケアは有益だという声がソーシャルメディアなどを通じて上がりはじめている。


更に2015年にはアニマルカイロプラクターにスポットを当てたドキュメンタリー映画「Life, Adjusted」も上映された。


アニマルカイロプラクターに成る為だけにシャーマンカレッジに来たという学生も何人かいる。


そして今月二十日には、シャーマンカレッジがホストとなり「人と動物の繋がり」を題材にDr. Amy Hayek, Dr. Jay Komarek, Dr. Bill Ormstonを招いてシンポジウムが開かれる。



そう、今アニマルカイロプラクティックが熱い!!!


氣がする




今日からA.C.E.S.(Animal Chiropractic Education Source)というアニマルカイロプラクティックを学ぶプログラムを開始。


このコースは240時間のオンライン座学と実習ラボで構成され


テキサス州の空港から数時間ほど離れた牧場(?)に行って、計3回の解剖実習+動物たちへのサブラクセーションチェックとアジャストメント実技などを行う。



早速オンライン講義を受けてみる。


動物たちそれぞれの背骨の数や、非言語コミュニケーションの種類を学んでいく。



多い・・・


めちゃめちゃ非言語コミュニケーションが多い。




目、耳、口、手、足、尻尾、姿勢、鳴き声のトーンや質などなど



動物たちの繊細なコミュニケーション能力に感心。




背骨の数も、大体の哺乳類(人間、ねこ、犬、馬、ヒツジ、キリン、ラマ、象など)は首の骨が7つ。


鶏は密かに14つも首の骨を持っていたりする。





動物を相手にするカイロプラクティック


どうコミュニケーションを取っていくか


どうサブラクセーションパターンを取っていくか


どうアジャストメントするか




未知の領域にて、興味は尽きない。















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A.C.E.Sプログラム
















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家のねこ















「いつも平静でいることの大切さはある意味、動物たちに教わったとも言えます。
生き物と接していると、ゾウに振り回されて骨にひびが入ったり、ライオンに咬まれたり、いろいろあるわけです。
でも、そんなときほど平気な顔をして、「おお、咬んだか。よしよし」と頭をなでる。
弱みを見せれば、その瞬間に攻撃してくるからです。」

 畑正憲(ムツゴロウさん)















プロフィール

ISOBE HIROFUMI

Author:ISOBE HIROFUMI
米国のストレートカイロプラクティック大学、シャーマンカレッジへ留学中。

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